リビング、というか玄関、そしてダイニングでもありキッチンでもあるこの空間。家族が最も集う場所。ここにリビング収納というか家族ロッカーというか、個人の持ち物を効率的に収納するものを作るぞという話です。
BESSの家、シューズクロークやファミリークローゼットとは無縁
BESSの家、まあタイプによってはそれらしい空間があるモデルもあるけれど、基本的にはシューズクロークやファミリークローゼットというスペースは無い。概念が無い。
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画像はいずれもBESSさんのサイトから。どの家もいいな〜。
見てもらうとわかると思うんですけど、玄関開けたら基本的にすぐ部屋。部屋?リビングというかダイニングというかキッチン。そして玄関でもある。なのでアウターやかばん、自分のお気に入りアイテムなどを都度部屋まで収納しにいく必要があるんだよね。まあ本来それが普通なんだけど。
この玄関開けたらすぐ部屋ってのは、暮らしにおいて外と中の繋がりが強くなるので個人的にはすごく気に入ってる。小屋っぽくて。家って突き詰めたらでかい小屋で有るべきとすら最近思ってる。まあそれはいいんだけど。で、玄関開けたらすぐ部屋ということはデメリットも多くて(多くの人にとってはデメリットの方が多い)、そのうちの一つが収納。シューズクロークやファミリークローゼットなどのスペースを作ることが難しい。できなくは無いんだろうけどもし作っちゃうと玄関開けたらすぐ部屋の良さが半減するよね。玄関まわりの収納問題(そしてBESSの家にとってはリビング収納問題)、悩ましい。
リビング収納(家族ロッカー)を作る
子が小学校、幼稚園に行くようになったので個人の荷物も増える。まだ個人の部屋は与えていないので、彼らのアイテムはリビング、隣の和室になんとなくの秩序のもとにまとめられてる。
アウター、帽子、かばんなどのアイテム。これまでは上の子の幼稚園だけだったので、リビングの壁面収納でだましだましやってきた。

毎度すみませんね。インターネットに載せていい画像では無いと自覚はしているんですけれども。なにぶん映えないBESSでやらせてもらってますので。ご容赦ください。
目指す状況
家族がそれぞれで使えるロッカーのようなものをイメージしてるんだよね。
- 上の子の小学校アイテム、ランドセルや教科書、簡単なアウターを収納できる。あと自分のお気に入りアイテム。プリキュアとか初音ミクちゃんとか。一番下にお大事ボックスを収納できる。
- 下の子の幼稚園アイテム、かばん、制服などを収納できる。お気に入りアイテム。マリオとかトミカとか。一番下にお大事ボックスを収納できる。
- 俺と妻のちょっとしたアイテム、書類などを収納できる。部屋で羽織るパーカーとか。
お大事ボックスとは、たまにイオンでやってる刑務所の作業品即売会で買ってきためちゃ気に入ってる箱です。ではやっていきましょう
リビング収納DIY:設計
収納を作るにあたって犠牲にしたくないポイント、条件などがいくつかあった。
圧迫感は出したくない
リビングの空間、めちゃ広いわけでは無いので箱型の収納は置いたり作ったりしたくなかった。作り付けの棚みたいにできたら良いのにな。と。
各個人のスペースを分けられるように
部屋の散らかりの原因として、子供らが自分のアイテムを様々なところに置いてしまうことがある。なので個人のスペースを明確にし、そこに自分のアイテムは収納するようなルールにしたい。ちなみに部屋がごちゃついていること自体は嫌いではない。むしろ好き。秩序の無い散らかりは嫌い。
カスタマイズができるように
子供らが部屋を持つとこの収納の役目も半減する。その後の状況に応じて使いやすくアップデートできるように可変な要素を持たせたい。
といったことなどを考えていると、既製品は難しいんだよね。なので作ろうかなということになりました。最後まで悩んでたのはIKEAさんのこれ。
壁から39cm張り出すのとやっぱ圧迫感あるよなということで最終的には自作することにした。で、設計図を書きました。

これほんとになんなの 笑。
リビング収納DIY:材料調達
材料。めちゃ迷ったんですよね。このサイズのアイテムを作ろうと思ったら材料だけで数万みたいなことになりうる。それは避けたい。とは言え粗雑な材料を使って見た目が陳腐になるのも嫌。強度に不安があるのとか絶対に嫌。悩むぜ。
無垢の材料、所謂SPF材、ディメンションランバーと呼ばれるものでも検討した。幅300mmで作りたかったかんだけど、300mm幅を作れる規格が無いんだよね。SPF材じゃない棚板などはめちゃ高い。どうしようかと悩んでたところにこれ。
28mm 合板
普段ナフコ南宗像店で12mmの合板はよく買うんだけど、たまたまスーパービバホームの資材コーナーのご機嫌を伺ってた時に見つけたんだよね。28mm合板。これだ!って思ったね。BESSと言えば合板ってとこもあるし。
知らなかった。28mm合板って買えるんだ。たまにめちゃ分厚い合板あるのは知ってたけどホームセンターで買えるとは思ってなかった。
余談だけどスーパービバホーム、資材めちゃ安いし品揃えも良い。資材積み込みもカットもしやすい。俺とナフコ南宗像店の蜜月関係を脅かす存在になりそう。

幅が910mm高さ1820mmなので2枚買って300mm幅の板を6枚つくってもらった。エブリイに楽に乗るサイズ。
リビング収納DIY:作っていきます。
やっていくぞ〜。
切り込みを作る
パズルっぽく組み合わせるように作ろうと思っていたので、15cmmの深さの溝を切り込んでいきます。まーこれが難しくてね。

丸鋸で切っていく。オススメの丸鋸はこれ。
丸鋸は刃の大きさで切れる木材の太さが決まるんだけど、これはマキタさんの丸鋸の大きいサイズのほう。俺もこれを使ってる。
切り込みを入れたら、3枚をピッタリにそろえて切り込みを整えていく。

クランプ、特になんでも良いんだけど大きめのやつ小さめのやつと複数持っておくと良いと思う。
こういうの。
で、度々登場するあの木工用ヤスリね。あれは絶対持っておくべき。
このヤスリで溝を揃えていく。ゴシゴシと削っていきます。ここで気を付けたのは溝の深さが確実に150mmを超えているということ。横幅は28mmを超えすぎないということ。の2点。
丁寧にヤスリがけをする
これ、構造用合板なので家具とかを作ることを想定しているものでは無いんだよね。なのでささくれとかバリとかがめちゃ出る。子供が使う棚なので丁寧にヤスリがけをして極力こういったトゲなどが出ないようにツルッツルに仕上げていきます。

ランダムサンダー。うちはこの謎メーカーの使ってる。特に不満も無いけど今探したらもう売ってなかったのでBOSCHさんのを紹介しておきますね。
面は当然だけど角も丁寧にサンダーでヤスリがけをしていきましょう。あ、マスク!マスク絶対にしてください。作業用のやつを。粉塵は体にめちゃ悪いです。マスクしなくて作業をしたら普通に喉や肺が痛くなります。怖いです。
ヤスリがけにめちゃ時間使った。時間かければもっと追い込めたけどきりがないので良きところで次の工程へ。
仮組みしてみよう。
一旦仮組みをしてみる。塗装して部屋に持ち込んで組み立てる段階になって、あー組み立てられない!とかなったら最悪だからね。


リビング収納DIY:設置していく。
塗装の写真撮るのわすれちゃってたね。塗装は家を建てた時に余った塗料。これとあともう一缶ある。この先10年は大丈夫そう。

この塗料、速乾性なので30分も乾かせば手に付かないレベルまで乾く。
置く場所を確認。ここに設置をしていきます。

植木の横にある角材はクリストファーくんの練習用ドラムです。
で、作ったものを置いてみるとこう。

両端のところに壁が無いのが良いんだよね。特に土間側のFIX窓の開放感を犠牲にしたくなかったので、市販の棚は選択肢から外れていった。且つ片持ちでも強度を出せる材料ということで28mm合板。なんかなんだかんだうまくいったね。良かった。しかしBESSの家合板似合いすぎでしょ。良い意味で。

簡単に固定しておく。
一番上の棚の両端を固定しておく。これで全体ががっちり固定された。組わせ式で作ったので強度はめちゃ出たね。これは良かった。

壁にピッタリくっつけることができるように巾木をかわす加工をしてます。
服を掛けるハンガーを作っていく。
あの長い空間のところ。あそこは服を掛けるのでハンガーを作っていきます。もっとスマートなやり方あるんだろうけどとりあえずこれで。

リビング収納DIY:完成
できた。材料費の総額は11,000円てとこかな?作業期間は2日。延べ10時間くらいだったね。疲れた。ビールが美味かった。

想像通りのものができたね。これで良い。あの空間の中はそれぞれ散らかしてください。好きなものを置いて飾ってください。もちろん大切なものもしまってくださいね。あの下段の木箱、あれが刑務所の作業製品です。刑務所の作業製品、良いものが安く手に入るのでオススメです。
真ん中の棚板は抜けるようになってるので、子らが大きくなって部屋を持つようになったらあの棚を抜いて長いアウターも掛けられるようにする予定。

いや、もうなんか秩序乱れてきてない?


リビング収納DIY:余談。収納とごちゃつきの話
どういう暮らしがしたいか次第なんだけど、俺はめっちゃ片付いて物が少ない空間で過ごすの苦手なんだよね。かといってとっ散らかって治安が悪い状態も嫌い。今回記事を書いてて自分でも気がついたんだけど、『秩序のあるごちゃつき』これがすごく好きなんだなって気がついた。おそらくそういう人多いんじゃないかな。
この家、このリビングは家族で過ごす空間なので必要以上におしゃれにする必要無い。大好きなアイテムはいつも手の届くところに置いておきたいし視界に入る場所に見えていてほしい。そう考えるとシューズクロークやファミリークローゼットのように見えないように収納するよりも、こういう普段暮らしている場所に見える形で収納されているのがとても心地よい。リビング収納。個人的にはの話ね。もちろん人によって違うだろうけど。見せる収納ってよく言われるけど、なんだろう、どちらかというと『見えてる収納』って感じだね。
この流れで子が所有する(半分以上が兄貴家族から譲渡された)大量のトミカ、見える形での収納を計画してる。トミカ。かっこいいからね。

リビング収納、それぞれのご家庭の心地よいかたちがあると思う。そのためには必ずしも収納は既製品や作り付けである必要は無いよね。自分で作っちゃっても良いと思う。この記事を読んでくれた皆さんが素敵なリビング収納に巡り会えることを願ってます。『素敵なリビング収納に巡り会える』ってどういうこと 笑。
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