この話ね。
今から書こうとしてるこの記事、俺が5年前庭に木を植えたいなと思っていたときに知りたかった情報。
これから自分で庭に植木を植えようとしている人たち、植えようとしているけどそこが住宅地の転圧済の真砂土や砕石敷きになっていて悩んでるすべての人たちにこの記事を読んでほしい。
雑木の庭は自分で作れる。
土壌改良、土入れ替えなどしなくてもしっかりと庭が雑木林になった家の話。
序盤から情緒的になりすぎたかな。まあいいよ。楽しんで行ってみよう!
※これはあくまで素人の筆者が実際に体験したことを発信するものであり、専門的な視点が欠けていたり、「それ違うんじゃない?」みたいな内容も含まれるかもしれません。その際はお問い合わせなりインスタのDMなりでご連絡を頂けましたら幸いです。
現状
さて林田ドットワークの庭、今はどうなっているの?
切ったほうが良いんじゃない?と思えるくらいもっさりですね。
椿やツツジなどちょっと元気がない方々もいますけれども。
そもそもどういう状況だったの?
もともとはこんな感じ。
半分は砕石、半分は真砂土でいずれもバッチバチに転圧された状態。
特に砕石のほうなんてツルハシでも中々掘り返せない程に転圧されてた。
ここに木を植えたんだからすごいよ。
木もすごいよね。育つんだから。
木を植えた
感染症の影響が世間に広がり始めた20年の2月頃、植木職人をしていた義父がいきなりユニックに植木を満載して家に来た。
どれくらいいきなりだったかと言うと、薪仕事しててそのへんに切った薪を転がしてるくらいにいきなりだった。
義父のそういうところは憧れる。ちなみに義父は「男はつらいよ」の寅さんが大好き。
で、二人で木を植えていった。
いやしかしこれでほんと大丈夫なんか・・・
植えられた木々は
- イロハモミジ
- ベニシダレ
- 常緑ヤマボウシ
- ヤマボウシ
- 椿
- ツツジ
といったラインアップ。
転圧された砕石や真砂土にどうやって植えたの?
ちょうど良い写真が無かったので文章で説明すると
- 植える場所のみ砕石や真砂土を30cm程度掘り下げる。
- そこに化成肥料を撒き、植木を高植えする。
- 横に多めの土を被せる
これだけです。
植えた場所以外は砂利だの土だのが混ざってる。
転圧された砕石、真砂土の上に土を被せる
その後、上記写真の点在している植木たちの間に土を被せた。被せた土は
- 赤土
- 真砂土
- バーク堆肥
- 草木灰
- 化成肥料
を混ぜたもの。
この花壇、年によって雰囲気が変わるのも好きなんだよな。
枕木で囲ってあるけどこれは別にいらないかかったかなとも思ってる。
今になって思えば自然にふんわりと山になっていってるほうが風情がある(気がする。)
この辺はセンスだね。
植木を植えたのが20年の2月頃で、この土を被せて花壇化したのが21年の1月頃。
日々の管理など
植えられた環境がかなりシビアではあるものの、気をつけていたのは水やりくらい。
土を被せているとは言え下にはバッチバチに転圧された砕石と真砂土。
つまりうちの植木たちはでかいプランターで栽培されているようなもの。
なので夏場の水やりはしっかりたっぷり欠かさずにやってた。
ちょうど感染症の頃だったので在宅で仕事してた関係で水やりのタイミングには困らなかったかな。
トラブルや気付きなど
ではこのスタイルで木を植えてトラブルが無かったと言うともちろんそうでは無い。
これまでにあったトラブル、現在進行系のものも含めて見てみよう
ヤマボウシなどの葉が夏に落ちる
落葉樹の葉が夏に落ちるんだよね。ヤマボウシや紅葉。
これが最も心配したし悩んだトラブル。
これは植えた年の夏。この頃の庭とても雑だけれどもご容赦ください
手前がヤマボウシなんだけど葉がもう全然無い。あってもカサカサのしわしわ。
これずっと夏場の水やり不足が原因だと思ってたんだけど最近どうも違うなってことに気がついた。
確かに水は必要なんだけど、それ以上に
- 真夏の日差し(特に昼〜夕方にかけての西日)
- 栄養不足
の2点なんだろうなって思ってる。
人工的に植えられた雑木たちというのは真夏の日差しに弱い。
これは最近の異常な暑さになって気がついたことなんだけど、山に生えてる山桜やヤマボウシなどの落葉樹は晩秋まで葉を付けてるけど街路樹や学校、公共施設などに植えられたソメイヨシノやヤマボウシといった落葉樹は9月にはもう葉を落としてるんだよね。
これ紅葉でもなんでもなくて、木が昨今の異常な夏の暑さでも生きる残るために自ら葉を落としてるんだって気がついた。
どうしてそれに気がついたかというと、通勤時に見るビル街に植えられている桜の葉を見たとき。
ビル街に植えられたソメイヨシノ、晩秋までしっかりと葉を残してきれいに紅葉してから葉を落としていた。
どうしてだろうって1,2年考えてて、ある日気がついたんだよね。
たまたまなんか用事があって仕事を早めに切り上げて帰ってたとき、昼の3時くらいだったかな。
日陰になってたんだよね。そのソメイヨシノが植わってる場所。ビルの。
真夏の3時なんて熱中症で倒れる暑さなんだけど、そのソメイヨシノが植わってる一帯は日陰でビル風が抜けて涼しい風が吹いてた。
なるほど〜そういうことだったんだね。ってこと。
ヤマボウシなどの落葉樹、夏に葉を落とさないためには
それでも真夏の直射日光がしっかり当たっている山に生えてる落葉樹たちは葉を落としてない。
それはおそらく山の土壌が肥料分と水分が潤沢だからだと思う。
ということは落葉樹の葉を夏に落とさないためにすることは
- 肥料をしっかりと与える
- 真夏の直射日光を当てすぎない
- 水やりをしっかり行う
の3点が重要だと考えられる。
水やりは当然だとして、真夏の直射日光を当てすぎないというのは難しいよね。
ということは重要になってくるのは肥料。
特に葉を出す前(冬)に与える寒肥が重要ということだね。強い葉を出してもらう必要がある。
いやー難しい。俺理解するまでに4年掛かった。しかも偶然の出来事混じりで。
まだ完全に理解できてるとは言い難いけど正解に近づいてる気はする。
シマトネリコが害虫に食べられる
シマトネリコ、基本的には強い木。
うちは3本植えてて、1年目に1本、2年目に2本植えた。
するとどちらも植えた後初めての春の時期に虫に新芽をガブガブ食べられてしまった。
結局オルトランで駆除できたのでこの問題は解決されてる。
で、植え替え後2回目以降の春は虫に食べられることはなかったんだよね。
もちろんゼロでは無いけど、遠目に木を見て「虫に食べられてる〜!」となるほどにはならなかった。
どういうこと?
シマトネリコが害虫に食べられる理由
これも住んでる街に植えられてる街路樹で気がついたんだよね。
ポイントは樹勢。つまり木の元気さ。
街路樹で同じように並べられて植えられてるシマトネリコなんだけど、虫が来てる木と虫が来ていない木がある。
違いは明白で、木が元気か元気じゃないか。つまり樹勢。
もちろん専門的にはその他の要因もあるだろうしナラ枯れなどは別の要因なんだけど、シマトネリコに来るオルトランで駆除できるレベルの害虫については樹勢が大きく関係してると考えられる。
まあシマトネリコは多少葉っぱを食べられても枯れることは無いのであまり心配しなくても良いと思う。
シマトネリコに害虫が来たら、オルトランしてしばらく待つと新芽が出てくるから。心配はいらないよ。
植えて2年目以降は木も元気になってくるから、虫も付きにくくなるからね。
砕石や真砂土で転圧された住宅地に雑木の庭を作るコツ
これが知りたかったんだよね。5年前に。
5年前の俺に教えてあげたい。ということでコツを挙げていきます。
挙げますとか言ってますけどほとんど植木屋の義父から教えてもらったものです。
木は高植えする
転圧された地面に対し、植木の土台部分が半分程度埋まるように植えます。
植えた後はその周りに土を持ってきて山を作ります。
木の根元部分、少し盛り上がってますよね。
あれが高植えです。
なぜ高植えする必要があるのか
それは転圧された地面では、根が自由に土中に展開されにくいからです。
砕石や真砂土で転圧された地面はガッチガチですから、木の根っこが入っていくのが大変です。
なので高植えして、木が横方向に根を伸ばせるにようにしてあげる必要があるのです。
となってくると、当たり前ですけどその植えた周囲には土を多めに持ってきてあげる必要があります。
では大量の土はどうやってゲットすればよいか。このあたりの記事を御覧ください。
高植えは水やりが大事
高植えは水が流れやすく通常の植え方に比べ保水力に劣ります。
なので、植えた直後は特にしっかりと水やりをしてあげてください。
肥料をしっかりとあげる
ガチガチに転圧された地面に植木を植えるのは、場合によっては街路樹よりも過酷な環境になります。
木は本来であればどんどん土中に根を展開し自分で養分を探して吸収しますが、転圧された地面に植えられた木はそれを自分で行うことができません。
なので木が養分を吸い上げやすい場所に、適切なタイミングで肥料を与えてあげる必要があります
肥料は何が良いの?
化成肥料でも鶏糞などの肥料でも大丈夫だと思います。牛糞は効果が出てくるのが遅いとのことですから、使うタイミングに気をつける必要があります。
肥料の基本要素は窒素、リン酸、カリです。理科で習いましたね。
この3要素がバランス良く含まれているものが良いようです。
果樹や花など樹種によって適した配合バランスがあるようですから、植える木に適した配合バランスを調べてみてください。
鶏糞と草木灰を混ぜるのは良くないとのことです。土がアルカリ性に傾きすぎるので。
肥料はいつあげるのが良いの?
雑木の庭を前提にした場合は落葉樹がメインのお庭になると思います。
そうすると肥料をあげる重要なタイミングが、葉を落としている冬の間です。1月〜2月頃までには肥料をあげましょう。
そうするとことで、春に出てくる葉が色が濃くて硬いしっかりした葉が出てきます。
これはまさに今年体験していることなのですが、本当に力強い葉が出てくるのでやはり落葉樹は冬にあげる肥料が重要だと感じています。
肥料はどうやってあげるのが良いの?
いろんな方法があるようですが、私が義父から習い実際に効果が出た方法としては
- 木から50cm〜1m程度離れた場所に均等な距離で5箇所程度深さ10cm〜20cm程度の穴を掘る。
- 肥料を入れる
- 埋め戻す
です。
こうすることで成分がゆっくりと土中に染み込むので良いとのことでした。
土の上から肥料を撒くのも効果が無いわけではないですが、雨で流れてしまうので効果が半減してしまいます。
昨今は肥料も高値ですし、もったいないですよね。
私はクリストファーが庭で砂遊びする時に使ってるツルハシ的なアイテム
↑これ
で、グサッと地面に刺してテコの要領でぐぐっと掘り返してそこに肥料を入れていきました。
どのくらい入れたかな。手袋をした状態で化成肥料を一握り程度入れたような記憶です。
入れた肥料は10-5-8の化成肥料です。
グランドカバーとなる植物を植える
なぜグランドカバーを植えるべきなのか、それは地面が乾きにくくなるからです。
住宅地などの転圧された地面は基本的に水が表面を流れて土中に留まらないようになってます。
そりゃそうですよね。家の周りがジメジメしてたら困りますから。
しかしそうすると木を植えて水やりをしても水が土中にとどまるのが難しい状況となります。
なので、グランドカバーとなる植物を植えて、できるだけ地面が湿った状態を保てるようにします。
雑木の庭のグランドカバー、何を植えたら良いの?
お勧めはクラピアですが、お好きなものを植えたら良いと思います。
うちはクラピア、イワダレソウ、芝生、雑草が混在しています。
草刈りが大変なので、もうちょい計画的にやればよかったなと反省してますが、まあ自然な感じに仕上がってるので気に入っていたりもします。
転圧された地面でも自分で雑木の庭は作れる。
育つけれどいろいろ手間をかけてあげる必要はある。
逆に言うと手間をかけてあげることができれば、わりと過酷な環境であっても植木は育つ。
正しい手の掛け方を知ることが大切だね。
この記事を読んでくれた方のお庭が素敵な緑でいっぱいになることを応援してます。
今日はそんな感じ!またね!
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